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《連載》ごまめの歯ぎしり(1)「石の上にも三年」

2013年04月19日


「石の上にも三年」、「雨垂れ石を穿つ」という諺があります。今の若者には、流行らない言葉です。「石の上にも三年」は、冷たい石でも三年間(長い間の意味)も座り続ければ暖まることから、つらくても辛抱して続ければ、いつかは成し遂げられるということで、何事にも忍耐強さが大切だと教えています。また、「雨垂れ石を穿つ」は、軒下などから落ちるわずかな雨垂れの滴でも、長期間同じところに落ちていると、いつかは石に穴を空けてしまうことから、どんな小さな力でも根気よく努力すればいつかは成果が得られると教えています。

35年程前、柔道整復師の免許を取得した私は、北関東の某整形外科病院に運良く採用されました。入職後の最初の仕事は、新しく受診した患者さんの訴えを聞き、院長が診察する前のカルテを作る(予診という)ことでした。最初は、一人の患者さんの診察に1時間、ひどいときには3時間もかかり、それでも完全なカルテを作ることができない状態で、毎日「この仕事は自分に向いていない」、「もうだめだ」と思いながら仕事を続けていました。しかし、1か月後には一人の患者さんにかかる時間が30分程度になり、2か月後には20分程度になり、3か月後には予診の仕事で先輩や院長にそれほど迷惑をかけずに、仕事ができるようになっていました。「カルテ」は病院の中の共通語である「ドイツ語」「フランス語」「ラテン語」「英語」などを使って書きます。もちろん誤っている言葉を書くより、正しい日本語を書く方が良いわけですから、新人が無理をしなくて良いのですが、当然その勉強もしなければなりません。そして、1年後には最初は見たこともなかった言葉が読めるばかりか、ほとんどを不自由なく書いている自分に気がつきました。まさに「石の上にも三年」です。

今、多くの若者が就職して数ヵ月のうちに「この仕事は自分に合っていない」などと言って会社を辞めたり、転職したりしています。学校でも同じように多くの学生さんが「自分に合わない」という理由で退学して行きます。世の中には例外なく、最初から人の性格や能力に合った職業、天職はありません。自分が仕事に合わせ天職にするのです。誰もが自分を職業に合わせるのに「石の上にも三年」の我慢が必要なのです。そして、卓越した技術や能力を持つ人は、そこから高い目標を定め、多くの時間を費やし技術を磨き、能力を高めていき一流になり、さらに自分にしかない技術や能力を身につけ天職を得るのです。「雨垂れ石を穿つ」努力が必要なのです。

(文:校長 細野 昇)

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