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≪連載≫ごまめの歯ぎしり(5)『やるのか、やらないのか』

2013年08月06日


膝蓋骨(膝のお皿)骨折はなかなか治療が難しい骨折です。保存療法では骨折部が離れてしまい、もとの形に癒合させることとが困難で、多くの場合、手術のよって治療します。手術をしたとしても、慎重に取り扱わないと偽関節(骨折部が癒合せず離れたままになってしまうこと)を形成することがあります。また多くの場合、関節内の骨折であり固定の期間も長く膝関節の拘縮(動きが悪くなること)を残すことになります。40数年前、そんな膝蓋骨骨折にZuggurtung(ツークグルツング)法という画期的な手術法が提案されました。それ以前は手術の後、3〜4週間のギプス固定を必要として、ギプスを外した後でも乱暴に膝関節を曲げると骨折部が離れたりしました。Zuggurtung法は手術をした後、膝関節を曲げれば曲げるほど骨折面に圧迫する力が働き骨の付きを促進させる仕掛けで、手術後、可能な限り早くから膝関節の運動をさせることが推奨されていました。

私が勤務していた整形外科病院で入院患者の治療を担当していたとき、Zuggurtung法の技術を入手してきた院長が初めてこの手術法を行いました。手術後3日目に私を呼んだ院長は「○○さんのギプスを外して、膝関節の屈曲運動をしてみてくれ」と言いました。Zuggurtung法の技術や優れた点については説明されていたのですが、今まで術後1月近くもギプス固定をすることが常識だった私にとって、3日でギプスを外すこと、ましてや膝関節の屈曲運動をさせることなどは了解できることではありません。「院長、患者さんが痛がるからできません」、「こんなに早く膝を曲げさせると骨折部が離れてしまうからできません」などと、考えられるだけの理由を挙げ「できない」と主張しました。しばらく黙って私の主張を聞いていた院長は「できるか、できないかを聞いているじゃない、やるのか、やらないのかを聞いているだ」と厳しい声で言いました。

とかく、経験の浅い者は自分の少ない経験からだけ考え「できない」理由を主張し、「やらない」ことを正当化するものです。そして、新しい知識や技術の導入に拒否反応を示します。それは、新しい知識や技術に対する積極的な思考や必要な工夫を妨げ、組織や社会の進歩の大きな障害になります。

(文:呉竹医療専門学校 校長 細野 昇)

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