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《連載》ごまめの歯ぎしり(8)「顔」

2013年12月12日


 岳父は88年の生涯のうち60年以上を柔道整復師として多くの患者さんの治療をしていました。最晩年の半年くらいは体調を崩し診察室に出ることができませんでしたが、それ以外の期間の多くは診療を続けていました。そんな岳父も50歳代の後半から60歳代の前半に掛けての10年程度、県接骨師会の会長などを務め自宅の接骨院での診療は、ほとんどできない時期が続きました。

 昭和60年代のある日、岳父と長く親しくしている40歳代の男性患者が来院して受付をしました。受付が終わり引き戸を開けた患者さんは診察室の中を見て「先生、今日は居るンダ」と話しかけながら、岳父の前にある診察に使う椅子に腰掛けました。「俺だってたまには居るサー」と岳父。「先生は何時も忙しいネー」と患者さん。「ウ、俺もいろいろ仕事があるからナー。ところで、お前の仕事の方はどう」。「マーぼちぼちだけど、大丈夫だよ」などと、二人は世間話に花を咲かせていました。しばらくして「お前、今日はどうしたんだ」と岳父が患者さんに聞きました。「夕べ足首を捻って今朝になったら痛くて来たんだけど・・・・・・・アレー・・・・」と言いながら、患者さんはしきりに自分の足首をグルグルと回してみて、また「アレー・・・」と首をひねっていました。そして立ち上がり、足首を確かめるように診察室の中を歩き回りながら、「アレー・・・、ちっとも痛くネーし、何でもなくなっていラー・・・」、「先生の顔を見たから治ってしまったのかナー」と言いました。見ていた岳父が「痛くないんならいいじゃネーか、また痛くなったら来ればいいだろう」と言うと、患者さんは納得したように「そうだね、痛かったらまた来ます。先生、有り難うございました」と言って診察室から出て行ってしまいました。診察室から出るとき、患者さんが「先生、お金は」と聞くと、岳父は「今日は何にもしてネーからいらネーヨ」と言い、帰った後、受付事務員に「さっきのカルテは廃棄しておきなさい」と言い付けていました。その後、その患者さんがこの足首のことで来院したとは聞いていません。

 私は、今でもその光景が目に焼き付いています。そして、柔道整復師になって35年たった今でも、とても岳父にはかなわないと思っています。

 (文:呉竹医療専門学校 校長 細野 昇)

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